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クロニンジャーのパーソナリティ理論
性格と言えば、日本では一般には血液型によるものや、有名な心理学者の性格理論が知られています。
しかし、いずれも科学的根拠が不十分で、現在の脳科学との相性も良くなかったりします。

ロバート・クロニンジャー(Robert Cloninger)は1944年生まれの精神科医で遺伝学者です。
「気質と性格の7次元モデル」を提案し、これを測定するためのTCI(Temperament and Character Inventory)という性格検査を開発しています。
彼の理論は、脳の神経伝達物質との関連性に注目している点で興味深いものの、日本ではあまり知られていないようです。

ここではクロニンジャーの性格理論のエッセンスをお伝えしたいと思います。

性格は遺伝によるものか環境によるものかという論争が古くからあります。
クロニンジャーは、遺伝の影響が強い「気質(Temperament)」と、環境の影響が強い「性格(Character)」に分けています。
そして、気質として「新規性探求」「損害回避」「報酬依存」「固執」の4つの次元、性格として「自己志向」「協調」「自己超越」の3つの次元を提案しています。
この4つの気質と3つの性格の組合せによって、広義の性格としてのパーソナリティが決まるわけです。

気質の「新規性探求」は新し物好きかどうか、「損害回避」は心配性かどうか、「報酬依存」共感的かどうか、「固執」は粘り強いかどうかです。
例えば、車で言えば新規性探求はアクセルで、損害回避はブレーキに相当します。
従って、新規性追求と損害回避が共に高い人は、アクセルとブレーキを同時に踏んでいることになるので、大きなストレスを受ける可能性があります。

さて、クロニンジャーは気質の4次元が脳の神経伝達物質と関連するという仮説を立てています。
例えば、「新規性探求」はドーパミン、「損害回避」はセロトニン、「報酬依存」はノルアドレナリンという具合です。
これらの関連性については、既にいくつかの実験的な検証が行われています。

一方で、統合失調症とドーパミン、うつ病とセロトニンの関連性が指摘されており、遺伝・性格・精神疾患の関連性については今後の進展が期待されます。
性格理論も科学的根拠の観点から検証されるべきだと思います。


参考:木島伸彦氏の「クロニンジャーのパーソナリティ理論」

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